★美しいヒフはバランスの良い栄養から
美しい健康なヒフの栄養は、常に食事から得られ、化粧品や薬などによって補われるものではありません。
ヒフは身体の一部であり、健康で美しいヒフを保つためには、体に必要な栄養素を朝、昼、晩と1日に3回きちんと摂ることが大切です。
栄養素はタンパク質、炭水化物、脂質、無機質(ミネラル)、およびビタミンに分けられ、特にタンパク質、炭水化物、脂質は三大栄養素と呼ばれています。
成分
主な働き
ヒフへの効果
タンパク質
タンパク質は身体の筋肉や臓器をつくるのに必要な栄養素。タンパク質は20種類のアミノ酸からなり、体内で分解された後、また合成されるたんぱく質の原料となるため、いろいろな食材から摂ることが必要。
細胞の原料となるため新陳代謝に関わる。表皮ではターンオーバー、真皮ではヒフのハリをつくる原料である。
炭水化物
エネルギー源として重要。所要量以上の過剰摂取は体脂肪として貯えられるため注意が必要。
新陳代謝に必要なエネルギー源である。
脂質
中性脂肪は主にエネルギー減となり、その他の脂質はほとんど身体の構成成分であり、また生体機能の調整に使われる。
細胞膜をつくる成分で、潤いのあるヒフを保つ役割や脂溶性ビタミンの吸収を助ける。
★脂溶性ビタミンの作用と含有食品
成分
主な働き
多く含む食品
ビタミンA
ヒフのかさつきを抑える。不足するとヒフや眼が乾燥したり、夜盲症(やもうしょう)になる。過剰摂取で中毒(頭痛・めまい・嘔吐など)を起こすことがある。
肝油、レバー、バター、卵黄、緑黄色野菜など
ビタミンE
強い抗酸化作用がある。
赤血球膜・細胞膜や細胞内の小器官の生体膜を安定化させる働きや血行を良くする働きがある。
植物性油脂、ナッツ、たらこ、うなぎ、緑黄色野菜など
★水溶性ビタミンの作用と含有食品
成分
主な作用
多く含む食品
ビタミンB2
(リポフラビン)
身体の成長を促す。またヒフの新陳代謝を助け、ヒフに有害な過酸化脂質の働きを抑える。脂質や糖質の代謝に関わる。不足すると口内炎・口角炎がおこったり、脂漏性皮膚炎がおこる。
レバー、納豆、牛乳、うなぎ、いわし、かれい、サバ、のり、豚肉など
ナイアシン
(ニコチン酸、ニコチン酸アミド)
脂質、タンパク質、炭水化物の代謝に不可欠なビタミン。不足すると口内炎、舌炎(ぜつえん)、胃腸障害などの症状がでる。欠乏症としてはペラグラが有名。トリプトファンから清合成されるので、通常の食事での欠乏はない。
マグロ、サバ、鶏肉、玄米、落花生、えのき茸など
ビタミンB6
(ピリドキシン、ピリドキサール、ピリドキサミン)
タンパク質の代謝に関わる。また糖質や脂質の代謝にも関わる。ヒフでは皮脂が過剰に排出されるのを抑え、べたつきや吹き出物を防ぐ。不足すると皮膚炎や貧血などがおこる。
レバー、マグロ、鮭、サンマ、サバ、イワシ、さつまいも、バナナ、大豆など
ビタミンC
(アスコルビン酸)
抗酸化作用でメラニンの産生を抑えたり、ハリや弾力を保つために必要なコラーゲンの合成を助ける。またウイルスやストレスに対抗する免疫力を高める。
果物、野菜類、緑茶など
★POINT【ビタミンCの役割】
ビタミンCは、必要不可欠な栄養素で、食事やサプリメントとして摂った場合、免疫力を高め、ストレスを和らげ、発癌物質の作用を抑えるといわれています。ヒフにおいてもビタミンCは以下のような役割を果たしています。
①メラニン産生を抑制します。 メラニン産生に関係する酵素(チロシナーゼ)に働きかけて、メラニン産生を抑制します。また、できてしまったメラニンを直接還元して薄色化する働きもあります。
②コラーゲンの合成を促進し、紫外線によるコラーゲン分解を抑制します。 コラーゲン豪勢に関わる酵素(プロリン水産か酵素)が活発に働くためにはビタミンCが必要です。またコラーゲンを分解してしまう酵素(MMP,マトリックスメタロプロテアーゼ)が紫外線によってつくられるのを防ぐといわれています。
③活性酸素(フリーラジカル)の生成を抑制します。
ヒフにとって大敵である活性酸素(フリーラジカル)や過酸化脂質ができるのを防ぎます。