★シミと色素沈着の関係
紫外線や炎症、ストレス、ホルモンバランスの乱れ、化粧品の間違った使用方法などで肌アレを繰り返していると表皮の一番下の基底層にあるメラノサイトが活性化してメラニン色素をつくり続けるようになります。
色素沈着といっても、その種類と原因にはさまざまな種類があります。
【シミ】
シミは思春期以後の女性に多く、褐色から黒褐色の境目がはっきりした色素斑で形や大きさはさまざまです。妊娠や経口避妊薬の長期服用、月経不順、心配事などのストレスからでもシミができることがあります。シミは紫外線で悪化するため、適した化粧品を上手に使って紫外線を防ぐことが肝要です。
【ソバカス】
ソバカスは遺伝的な体質でできる生まれつきのもので、後天的にできるシミとは全く異なります。
3歳ごろから顔、肩、腕などに見られ、成長とともに増える傾向がありますが個人差も大きいようです。 ソバカスは紫外線照射の影響で表皮のメラニンの色が濃くなるためにソバカスの数が増えたように見えます。紫外線の強い春から夏にかけて目立ち、秋から冬にかけて目立たなくなります。普段から日ヤケ止めを使用して紫外線を防ぐことが重要です。
★メラニンをつくる因子は?
【紫外線】
紫外線がヒフにあたるとメラノサイトがすばやく感知して紫外線を防御するために大量にメラニンを作りだします。また、周りのケラチノサイト(角化細胞)からもメラノサイト活性化因子が放出され、メラニンがつくられるようになります。シミ、ソバカスなどの色素沈着症は紫外線によって悪化します。
【機械的刺激】
白人と違って黄色人のヒフでは、押えてこするような化粧品の使い方をして肌アレを繰り返していると色素沈着を生じることがあります。
【炎症などの刺激】
黄色人のヒフは、炎症などでヒフが赤くなるとその後で必ず黒く色素沈着を起こすため、白人のヒフを施術する美容法として開発されたケミカルピーリングなどにも注意が必要です。
【ホルモン】
黄体ホルモンや卵胞ホルモンの分泌が増えるとメラニンの産出を増加させシミの原因となることがあります。この他過労や精神的ストレスがたまると自律神経に変調をきたしホルモンバランスにも悪影響を及ぼしてシミをつくることがあります。
★上手な紫外線対策
日本では、紫外線量は3月頃から増え、5月~8月にピークに達します。
晴れている日だけでなく、曇りの日や日陰でも紫外線は降り注いでいます。
また、地面からの反射光にも紫外線は含まれています。長波長紫外線(UVA)がひき起こす光老化を予防するためにも、紫外線対策は一年を通し、常に心掛けることが大切です。
(1)顔のヒフはメラノサイトの数が多く、色素沈着を起こしやすいので、「保護する化粧」で有害な紫外線からヒフをまもりましょう。
(2)顔や身体には、紫外線防御効果が高く、デリケートなお肌にも優しく使えるノンケミカルタイプや、安全性が高く経皮吸収されない分子量の大きい紫外線吸収剤やマイクロカプセルの中に閉じ込めて紫外線吸収剤がヒフと直接接触できないようにすることで、安全性とPA++++を両立した日ヤケ止めを塗ってヒフに有害な紫外線を防ぎましょう。
また、身体に使った場合はには時間がたったり、タオルなどでこすると落ちることもあるので、一定時間ごとにムラなく塗りなおすことが必要です。
ノンケミカルタイプはヒフに負担をかける有機化学物質の紫外線吸収剤を一切使わず、酸化亜鉛(亜鉛華)や酸化チタンなどの紫外線産散乱材だけを用いて紫外線を防御する製品です。
(3)日傘や長袖の服などを活用し、上手に紫外線を防ぎましょう。
(4)朝起きたら日に当たる前に必ず「保護する化粧」をして紫外線から顔のヒフを防御しましょう。洗濯物を干したり、近所への買い物などで浴びてしまう生活紫外線にも十分注意しましょう。
(5)室内や車の中などでも窓越しからの紫外線に注意しましょう。
また、曇りの日にも紫外線は降り注いでいるので、気をつけましょう。